佐藤さんの活動について

「47 ぼくのより道」が持つ意味

ところで、写真展「47 ぼくのより道」は全国巡回をした展示会ですが、どんな意味が込められていると思いますか。

(考える一同・・・)

ぼくのよりみち…ぼおくのよりみち…おくのほそみち…少し無理がありましたね(笑)かつて松尾芭蕉が紙と筆を持って旅をしていたように、佐藤尚がカメラを持って旅をしたらこんな様な写真になったよって、そんなスタイルですね。だから決まりがないし、どこで何を撮っているか、誰も予想できない。まして自分自身も予想できないなかで、仕事忘れて撮ってましたね。

「里ほっと」のこと

7年くらい前から、地元で「里ほっと」っていう無料のワークショップをやっているんですが、そこに参加される方の写真がとにかく自由なんですよ。

https://twitter.com/satophoto/status/1236548625284530177?s=20

楽しそうに何でも撮るんですね。それまでは青空が綺麗なものが、ソラだと思っていたし。水でも、水面に青空が反射してピタっと止まっているものが、スイメンだと思っていたものが、曇っていても青空が一瞬でも見えているとそこに感動したり、水面でも濁っているような水面を撮って感動したり、土に落ちたアブラを見てみたり、木の幹の傷を撮ったり、枯葉を熱心に撮ってるとか。ワークショップが終わってその人たちと解散した後、ぼく1人で回って復習しましたもんね。何がそんなに面白いんだろうって。それを数繰り返していくうちに自分の感覚も少し変わったっていうのもありましたね。

怖がらず声をかけてみる。
そうすると生きた写真が撮れる

風景を撮るうえで、ここの人が良いポイントになるなっていう時ありますよね。そんなときは、ひと声かけて撮っています。やっぱり話をすると気持ちよく撮れますし、そのほうが絶対楽しいし、なによりぐっと近寄って撮れるんですよ。大体はみなさん撮らせてくれますからね、そうすると写真が生きてくる。これを繰り返してみると、挨拶の仕方とかなんだ全然怖くないじゃないってなって。その後は、あっという間に軽トラックを探しますね(笑)

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